ミゲル・トラパガ
トピック


マドリッド王立高等音楽院見学2007年9月 Real Conservatorio Superior de Música
 クラシック・ギター学びの世界最高峰であり聖地でもある音楽院をトラパガ先生が紹介します。先生の視点から、また生徒の視点から様々な場所を見ていきましょう。

マドリッドの中心、アトーチャ駅と目と鼻の先、ピカソの傑作「ゲルニカ」を有するソフィア王妃美術館と向かい合わせに校舎があります。観光客も必ず目にするはずです。もともとは病院だったとか。古い歴史的建造物です。 正面玄関。といっても建物上は左の写真が正面で、実用上建物の側面に入り口があります。扉をくぐってすぐのところにセキュリティー担当が常駐しています。パスポートなどの身分証がなければ入れさせてもらえません。 バル。生徒が息抜きに訪れるところ。コーヒーや軽食を頼むことができます。昨今、スペインでは公共の場での喫煙が非常に厳しくなり、生徒がバルを利用する機会も減ったとか。スペイン人音楽家には確かに愛煙家が多いような気もします。
こちらはスタジオ。伝統的な音楽と楽器の継承だけではなく、録音技術や現場の紹介も大事なカリキュラムなのだそうです。この奥は録音ブースになっていました。ただ機材は古めですね。DAWはMacでした。 音楽院内にある2つのホールのうち、オーディション(試験)に使われるホールを見させていただきました。写真中央にある茶色のテーブルと椅子のあたりに教授が座り、生徒の演奏を採点するのだそうです。 そしてこちらは左の写真の正面。生徒が演奏する側。こちらのホールは木造で残響効果も程よく、さすが本場の音楽院と言った感じ。もう一つある大ホールはさらに音が良いとか。うらやましい限りです。
音楽院の各部屋にはスペイン人音楽家の名前が付いており、扉の右側にネームプレートが掲げてあります。この部屋はギタリストにおなじみの「Fernando Sor」(ソル)です。ちなみに音楽院のディレクターの部屋は「ホアキン・ロドリゴ」、大ホールは「マヌエル・デ・ファリャ」だそうです。 教授用楽器倉庫。トラパガ先生がポーズを取ってくれているこのギターは、音楽院の備品ですが、トラパガ先生専用の楽器となっています。70年代のラミレスです。他の教授のギターも殆どラミレスだそうです。私物のギターでレッスンをすることは、まず無いそうです。レッスン前に係の人が教室に届けてくれます。 トラパガ先生がレッスンをする部屋です。マンツーマンのレッスンをこちらでするのだそうです。1日5名、週3日で計15名の生徒を受け持っているそうです。上の正面玄関写真では(たまたま)生徒から声をかけられ親身に質問に答えているトラパガ先生の姿が映っています。こんな生徒思いの優しい先生に習える生徒さんはとても幸せだと思います。

 この写真の部屋以外にも自宅での練習が困難な生徒のための練習室や、ハープやチェンバロ、オルガンが常備してある部屋などを見させていただきました。また、音楽院内にある古楽器の資料館にもかなり貴重な楽器が保存されているそうですが、トラパガ先生が一緒でもNGでした。これも生徒のため、音楽の継承と発展の為なのですね。全てが厳格に管理され、背筋がピッとするような緊張感を持った場所でした。日本からも留学生が増えると良いなと切に思います。
        
トラパガ先生のギター ジョン・ギルバート

トラパガ先生宅でのショット。ジョン・ギルバート製作1986年製。本当にこのギターが好きなんですね。笑顔でわかります。どこに行くにもこのギターだそうです。 特徴的なステンレス支柱によるブリッジ。一般的な牛骨よりも応答が速く、倍音が豊かなんだとか。各弦ごとに高さやオクターブの調整ができるのもメリット。

ミゲル・トラパガ先生 使用ギターについて

以下  Q. 管理人 
A. ミゲル・トラパガ先生


Q. あなたの使っている楽器についてお話してください

A. 私が使っているこの楽器は、1996年からこの10年間ずっと大事に使っているギターです。

Q. 製作家は?

A. アメリカ、カリフォルニアの製作家「ジョン・ギルバート」のギターです。実は私で三人目の所有者です。私が手にするさらに10年前に作られた楽器で、前の所有者は「カルメン・ロス」。すばらしいスペイン人女性ギタリストです。その彼女がデビッドラッセルから直接買い取ったのです。

Q. ということは、このギターの最初の所有者は「デビッド・ラッセル」なんですね?

A. そうです。私はGHAレーベルでリリースされた、ラッセルの「19世紀の音楽」のCDがずっとお気に入りだったんです。そして偶然にも、このCDの録音に使われたギターがこのギターだったわけです。

Q. さて、どんな音ですか?

A. まず音量があり、音色は甘く、とてもバランスの良い楽器です。各声部がきれいに分離し、フレーズが歌うんです。

Q. それでは、演奏会や録音にもこのギターを使っているのですか?

A. はい。この10年は本当にこのギターですね。すばらしいギターです。

トラパガ先生使用弦
1弦 ダダリオ プロ・アルテ ハイテンション 4弦 オーガスティン 青ラベル
2弦 ダダリオ プロ・アルテ ハイテンション 5弦 オーガスティン 青ラベル
3弦 サバレス アリアンス ハイテンション 6弦 オーガスティン 青ラベル

トラパガ先生の手
CDと比較
右手爪の処理
来日時撮影:爪が日本では下向きになってしまうそうです


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